1 相談に来られた時の状況(20代、女性、無職)
LINEで障害年金を受給したいとご相談がありました。
うつの状態がひどくほとんど寝たきり、携帯もなかなか開けない状態で体調の良い時にLINEの返事をくださる形でしたので9カ月ほどLINEでやり取りをさせていただきました。
面談には同居されている方が代理で来られました。
十代で両親を亡くしそのショックからうつ病になってしまったようです。
中学は養護学校に通い卒業と同時にお姉さまと二人暮らしをしていましたが数年後にお姉さまが結婚をされたためご主人様と3人で暮らすことになりました。
しかし姉夫婦に申し訳ないと家を出ていきました。それから苦しい思い出を忘れたいという強い気持ちから市販薬やアルコールを飲むようになりました。
過去の記憶がほとんどない状態で、同居人の方はうつの状態は年々悪くなっているとのことでした。
すぐに申請をしたいとのことでしたがご本人様がどこの病院に通っていたのか、現在は通っているのかさえ把握できませんでした。
2 当センターの見解
今回は初診日をどうやって見つけだすかがポイントだと考えていました。
LINEで病院に行くときは「保険証を使っていましたか?または10割負担で支払っていましたか」とお聞きすると
保険証を出していた記憶があることが判明しました。
そこで詳しくお聞きすると姉の扶養に入っていて健康保険証を作ってもらったことがわかりました。
これでもしかしたら申請までいけるかもしれないと思いました。
3 サポート依頼を受けてから年金請求までに行ったこと
お姉さまにご協力をしていただき健康保険組合にレセプトを取り寄せてもらうことにしました。
レセプトには心療内科の病院名と処方薬局の名前がありました。早速病院に連絡をするも既に閉院していました。
そこで今度は薬局に電話をして閉院していた心療内科の薬を調剤していなかったか確認すると
閉院した病院のお薬を調剤していたことが判明しました。
今回、薬局の調剤日=処方日であったことも判明したため初診日の特定が出来ました。
お薬手帳のシールを再発行していただき補足資料として提出することにしました。
そしてご本人様の自宅から近い心療内科に事情を話し通院することになりました。
数ヶ月後診断書を記載いただけましたので申請までたどり着くことが出来ました。
4 結果
LINEでご相談をいただいてから申請まで9ヶ月ほどかかり審査結果は2か月ほどで出ました。
無事障害基礎年金2級の認定通知を受けるとともに、約80万円の年金を受給することができました。